1996年作品 8分 VHS
脚本・監督 池田真也/制作 疋田典生/撮影 川田晃一/照明 大河内俊幸/助監督 久木田理/出演 小山ケースケ 杉山ミユキ
インディーズ・ムービー・フェスティバルの敗者復活作品に選ばれ、スカパーのホームドラマチャンネルで放送された。
江ノ電の駅で撮影の川田晃一君は線路の真ん中に三脚を立てようとした。あわててやめさせたが、いい画をとろうとする執念はすごいと思った。
この作品とは関係ないけれど、彼と情景カットを撮るアルバイトで二人だけで小豆島に行った時、滞在していたあいだずっと天候が悪かったが、彼はまったくカメラをまわそうとしない。僕は「ちょっとは撮影していこうよ」と彼に言ったのだがまったく受け付けなかった。大船に帰ると川田君は平然と「いい画がとれないのでカメラを回しませんでした」と言ってのけた。怒られると思っていたが、僕らを雇った撮影所の人は「俺もそうだとおもってたよ。ごくろうさん」といってバイト代と交通費をくれて、次の仕事にも呼んでもらえた。
現在彼は映画から足を洗って故郷の鹿児島で元気で働いているが、それにしてもあのころの彼はとんがっていた。